2025.07.08
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【完全保存版】松山市で南海トラフ地震に備える!“地震に強い家”の建て方と構造選び

コーシン田中です!
地震が頻発する日本において、住宅の耐震性は命と資産を守るために極めて重要です。
愛媛県松山市は比較的地震リスクが低い地域とされることもありますが、南海トラフ巨大地震の発生が懸念されており、今後の備えが不可欠です。
本記事では、松山市で「地震に強い家」を建てるために必要な耐震等級や構造の選び方、地域特性に合わせた住宅設計のポイントを、国の基準や公的資料に基づいて解説します。
1. なぜ今、松山市で「地震に強い家」が求められるのか?
松山市は、歴史的に大きな地震被害を受けにくい地域とされてきました。
しかし、近年は南海トラフ巨大地震の想定震源域に含まれることが明らかになり、2020年に内閣府が公表した被害想定では松山市でも震度6弱〜6強の揺れが予測されています(出典:内閣府『南海トラフ地震に関する情報』)。
そのため、今後新築住宅を建てる際は「震災に備えた耐震設計」が不可欠な条件となっています。
2. 耐震等級とは?|住宅性能表示制度の基準を正しく知る
耐震等級とは、住宅がどの程度の地震に耐えられるかを数値化した指標で、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて国が定めています。
等級の分類(出典:国土交通省)
・耐震等級1:建築基準法の最低基準(震度6強〜7相当の地震で倒壊・崩壊しない)
・耐震等級2:等級1の1.25倍の耐震性(学校や病院などの防災拠点建築物と同等)
・耐震等級3:等級1の1.5倍(消防署・警察署などの災害対応建築物と同等)
耐震等級3は、2025年時点で最も高い耐震評価であり、災害時の避難所としての役割も果たせるレベルです。
松山市で住宅を新築する際は、最低でも等級2以上、可能であれば等級3を目指すことが推奨されます。
3. 地震に強い住宅構造の種類と特徴【木造・鉄骨・RC比較】
住宅の構造は耐震性に直結します。
主要構造別に比較すると、以下の通りです。
🔸木造住宅
・在来軸組工法:設計の自由度が高いが、接合部の耐震設計が重要
・2×4工法(ツーバイフォー):面で支えるため、耐震性に優れる
🔸鉄骨造(S造)
・鉄の強度を活かし、柱・梁で力を分散
・中〜大規模住宅やビル向き
🔸鉄筋コンクリート造(RC造)
・高い耐震性と遮音性を持つが、コストが高くなる傾向
松山市では、一般住宅の9割以上が木造(総務省統計局『2023年住宅・土地統計調査』)です。
木造住宅でも、設計次第で耐震等級3を取得することは十分可能です。
4. 松山市の地盤とハザードマップ|住宅地選びの注意点
地震に強い家づくりでは「建物」だけでなく、「土地(地盤)」も重要です。
🔹地盤調査の実施と方法
・SWS試験(スクリューウエイト貫入試験):木造住宅に多く用いられる簡易調査法
・ボーリング調査:より正確だが高コスト
🔹松山市の液状化・揺れやすさリスク
松山市では、沿岸部(三津浜・堀江・勝岡)に液状化リスクのある軟弱地盤が存在します(出典:まつやま総合防災マップ2024年版)
防災マップ:https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kurashi/bosai/bousai/keihatu/bousaimap.html
住宅建築時には地盤調査を必ず実施し、必要に応じて地盤改良(表層改良・柱状改良など)を行う必要があります。
5. 耐震等級3の家を建てるには?設計と施工で気をつけたいこと
耐震等級3取得のための設計ポイント
・構造計算:許容応力度計算による強度計算が推奨(特に2階建て以上)
・基礎構造:ベタ基礎を採用し、鉄筋の配置と配筋率を確認
・接合金物:引き抜き防止金物、ホールダウン金物の使用
長期優良住宅として認定を受ける場合、耐震等級2以上が必要要件となるため、併せて申請を行うとメリット(減税や補助金)があります。
出典:国土交通省「長期優良住宅制度」:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000006.html
6. よくある誤解と対策|「耐震」と「免震」「制震」の違い
耐震
・建物そのものを強くして揺れに耐える
・現在の主流(耐震等級評価あり)
免震
・建物と基礎の間に「免震装置」を入れて揺れを吸収
・高層マンション・公共施設向け。コスト高+地盤制約あり
制震
・ダンパーや制振装置で揺れを吸収(揺れのエネルギーを逃す)
・木造にも導入可能。リフォームでも設置できる製品あり
※「免震住宅=最も安全」とは限らず、設置条件とコストが大きな課題となります。適切な構造選定が重要です。
7. まとめ|2025年以降に地震対策住宅を検討するために
松山市で地震に強い家を建てるには、まず耐震等級3を目指すことが基本です。
そのためには、適切な構造設計、信頼できる施工業者の選定、そして地盤調査・土地選びまで総合的な判断が求められます。
将来の家族や資産を守るため、最新の公的基準と地域の特性をふまえた家づくりを進めましょう!